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第111回Connoisseures Club
お題 「ロングロウ」
開催日 2008年3月23日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1キャンベルタウンキャンベルタウンロウ199215年49.1%M & H
2キャンベルタウンロングロウ トカイウッド199510年55.6%オフィシャル
3キャンベルタウンロングロウ No.114.6199017年56.1%ソサエティ
4キャンベルタウンロングロウ No.114.5199014年56.9%ソサエティ
5キャンベルタウンロングロウ199313年57.1%オフィシャル
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「ロングロウ」である。

  ロングロウ、言わずと知れたスプリングバンク蒸留所のセカンドラベルである。 通の間でも人気の高いブランドであり、アイラモルトとはスタイルのちがうピートをほどよく利かせた個性が人気の秘密ではないだろうか。
  そんなロングロウであるが、なぜか私のまわりでの評価は芳しくない。 比較的若いモルトが多いせいもあるのだが、モルティー、トースティー、若い、青い、雑味、そんな印象が拭い去れない。
  ところが今回の5本は、かなり良いものが揃ったようである、比較的色が濃いものが多く、 シェリー樽の関与があったのかもしれない。

  さて、そんなモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] テイストスティル ロングロウ 1/188 1992-2007 49.1%
【 香り 】
トップノートはミントとハッカ。しだいにフルーツ香が開いてくる、非常にエレガントな香りである。 さらに時間をおけばハチミツの香りも感じられる。

【  味  】
ピリピリとからい。シャープな味わいではあるが、やや湿気たところもある。
[ NO.2 ] オフィシャルボトル ウッドエクスプレッション ロングロウ トカイウッド
1995-2005 10年 55.6%
【 香り 】
シェリー樽のファーストフィルであろうか、ややこげた香り。しだいに黒糖の香りで支配される、ラム樽熟成か?
さらに時間がたてば、エステリーな爽やかさとヌカっぽい重たさを感じるようになる。最後にピート香で締めくくられる。

【  味  】
こげたゴムと湿気た含み香。酸味がありそれほど嫌味となっていない。
[ NO.3 ] SMWS 114.6 ロングロウ 1990-2007 17年 56.1%
【 香り 】
ミディアムボディ。酸味、フルーツ、甘さ、ウッディネスがバランスしている。中程度のピート香と十分な熟成感。 香りの傾向はリフィルシェリーか。

【  味  】
口に含んだ瞬間のエステル香が心地よい。しだいに香ばしく変化する、軽いピートをともなう。ピリピリ感が強い。
[ NO.4 ] SMWS 114.5 ロングロウ 1990-2005 14年 56.9%
【 香り 】
まず酸味が香り、しだいに素敵なエステル香に満たされる、有機溶剤系の熟成香もすばらしい。 まったりとボディも厚くフルボディに近い。軽いピート香、リフィルシェリー熟成の個性。

【  味  】
香ばしい風味、こげたゴムはない。やや湿気た含み香。しばらくすれば甘みを感じるようになる。中程度のピート。
[ NO.5 ] オフィシャルボトル ロングロウ 1993 13年 57.1%
【 香り 】
柑橘系のフルーツの香り、ややドライで香りの立ちが遅い。しだいにエステリーが開いてくる。

【  味  】
硬質な香り、旨み成分が多い。甘さが広がり、さらに香ばしい香りが味を引き締める。 酸味があり旨みと甘さとバランスする。最後には、やや若さを感じることとなる。
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第112回Connoisseures Club
お題 「グレングラッサ」
開催日 2008年4月27日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1ハイランドグレングラッサ197629年46.8%シグナトリー
2ハイランドグレングラッサ No.21.24197627年48.8%ソサエティ
3ハイランドグレングラッサ197628年50.8%ロイヤルマイルウィスキー
4ハイランドグレングラッサ198620年54.6%ジャックウィバース
5ハイランドグレングラッサ198620年55.3%マーレーマックデイビッド
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「グレングラッサ」である。

  グレングラッサ、いったいどんな個性の蒸留所なのか、ベテランのモルト呑みでもひとことで言える方はそうはいないであろう。
  シェリー樽を多用し、やや濃い目のモルトに仕上げる、そんな印象もあるが、ハウススタイルといえるほどのものでもないと思う。
  そんなグレングラッサであるが、シェリーの濃い目のモルトも出されてはいるが、なかなか悪くない印象をメンバーは持ったようである。

  さて、そんなモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] シグナトリー グレングラッサ cask no.2384 1976-2006 29年 46.8%
【 香り 】
さわやかでフルーティ、ミント系の爽やかさである。軽くいがいがするのはピート由来か。しだいに酸味とともに深みが出てくる。

【  味  】
香りから一転して、ドライでからい。それほど複雑ではない。
[ NO.2 ] SMWS 21.24 グレングラッサ 1976-2004 27年 48.8%
【 香り 】
甘い熟成香。酸味がバランスして心地よい。上品なエステル香が香る。しだいにキャラメル香が広がり深みが増す。

【  味  】
非常に深みがあり飲みごたえ十分。ウッディな含み香がすばらしい。やや辛い。
[ NO.3 ] ロイヤル マイル ウイスキー グレングラッサ 206/254 1976 28年 50.8%
【 香り 】
トップノートは甘い香り。しだいに酸味がひろがり、上品でさわやか。非常に複雑で香りの数が多い。

【  味  】
意外にドライでからい。しだいにフルーティーに変化する。にがみを伴うが、熟成を感じさせる種類のものだ。 軽くウッディであり、上質な樽で熟成されたことがうかがえる。
[ NO.4 ] ジャックウイバース グレングラッサ シェリーカスク 1986-2006 20年 54.6%
【 香り 】
焦げた香り。紹興酒あるいは醤油の香り。ラム樽の個性も感じられる。まったりとしながらエステリー。

【  味  】
香ばしい風味、こげたゴム。湿気た含み香はないので嫌味にはならない。しばらくすれば甘みと、良い意味での香ばしさを感じるようになる。
[ NO.5 ] マーレイ マクディビット グレングラッサ 1986-2006 20年 55.3%
【 香り 】
焦げた香り。追って醤油の香りが立つ。まったりと深みがあり、甘みが心地よい。しだいにキャラメル香が広がる。注意深く香ればイオウの香りが出てくる。

【  味  】
こげたゴム、ややアルコール感を伴う。中程度の酸味。
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第113回Connoisseures Club
お題 「グレンギリー」
開催日 2008年5月25日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1ハイランドグレンギリー198816年55.3%シグナトリー
2ハイランドグレンギリー198818年53.9%ジェームスマッカーサー
3ハイランドグレンギリー198818年55.8%ダンカンテイラー
4ハイランドグレンギリー No.19.39198519年54.0%ソサエティ
5ハイランドグレンギリー196836年55.9%ダグラスオブドラムランリグ
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「グレンギリー」である。

  パフューム香、石鹸香といえばボウモアというほど、一時期のボウモアモルトには独特の香りが強く感じられた。
  そんな独特で個性的なパフューム香は、ボウモアのほかグレンギリーやほんのわずか数えるほどの蒸留所のモルトでしか味わうことができない。

  現在出回っているボウモア、オフィシャルボトルの12年には、そんな個性がまったく無くなってしまって残念であるが、グレンギリー蒸留所には是非残しておいてもらいたいものだ。

  今回、NO.4のモルトにそのパフューム香があった、この一本がなければ蒸留所を絞り込むことは難しかったといえる。

  さて、そんなモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] ジェームズマッカーサー オールドマスターズ グレンギリー 1988-2006 53.9%
【 香り 】
甘くエレガントなトップノート。リフィルシェリーの上品な香り、ややミントの香りも。酸味がほどよく、甘みがバランスしている。

【  味  】
若さからくるアルコール感がある。ドライで硬い味わい。遅れてピートを感じる。
[ NO.2 ] シグナトリー グレンギリー 46/272 1988-2005 16年 55.3%
【 香り 】
もったりとした香り、暗いイメージもある。重い柑橘系の香り、酸化して焼けたような感じである。ニューポットのような香りと言い換えることもできる。
しだいに嫌味は消え去っていく。フルボディに近い。奥には軽くピートが感じられる。

【  味  】
ドライで味の数が少ない、硬い柑橘系の味わい。
[ NO.3 ] ダンカンテイラー グレンギリー 15/283 1998-2006 18年 55.8%
【 香り 】
甘い香りが広がる、非常に濃い香りだ。酸味もほどよい。ややミントの爽やかさも。しだいにバニラの香りがプラスされるとともに、ウッディな熟成香が感じられるようになる。

【  味  】
酸味と深み、さらにウッディな味わいで素晴らしい熟成を感じ取ることができる。味の数は少なくないが意外にドライである。
[ NO.4 ] SMWS 19.39 グレンギリー 1985-2005 19年 54.0%
【 香り 】
トップノートはエステリー。酸味もほどよく、ブドウ系のフルーツが香る。香りの数はそれほど多くない。しだいに甘い香りが出てくる。

【  味  】
強い化粧品香、ボウモアを彷彿とさせるパフューム。オイリーでいつまでも口にまとわり付く。
[ NO.5 ] ダグラスオブドラムランリグ グレンギリー ラムフィニッシュ 1968 36年 55.9%
【 香り 】
非常に濃い香り。エステリーで酸味を伴う。作られた熟成香とも取れるが、よく出来ている。ホワイトオークの新樽の個性、バーボンの香りに通ずるものがある。しだいにシェリー樽由来の香りも出てくる。

【  味  】
酸味が心地よい。含み香りにやや嫌味を感じる。わずかなピートが味を引き締めている。深みからくる軽い熟成感。
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第114回Connoisseures Club
お題 「インチガワー」
開催日 2008年6月22日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1スペイサイドインチガワー No.18.22198520年51.7%ソサエティ
2スペイサイドインチガワー198024年55.6%シグナトリー
3スペイサイドインチガワー198519年55.5%アデルフィー
4スペイサイドインチガワー197627年55.6%レアモルトシリーズ
5スペイサイドインチガワー199918年59.5%マキロップスチョイス
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「インチガワー」である。

  インチガワーといえば「塩辛い」モルトとよくいわれるが、実際はどうなのであろう。

  香りにヌカの個性は感じたものの、味わいには塩辛いといったコメントはメモに見当たらない。

  いっけんマイナスイメージのコメントと捉えられてしまうが、全体的な印象では香りの数、味の数とも豊富で、味わい深いモルトであると感じた。メンバーのコメントも悪くないモルトであった。

  さて、そんなモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] SMWS 18.22 インチガワー 1985-2005 20年 51.7%
【 香り 】
トップノートは爽やかなミント。酸味が心地よく、果物の香りが盛りだくさん。奥にはややまったりとしたヌカの香りがある。

【  味  】
深みがあり、まったりとしている。ややにがみをともなう、最初は単調な味わいに感じるが、しだいにフルーティさが開いてきて、さらにはウッディな熟成感も現れる。
[ NO.2 ] アデルフィー インチガワー 1985 19年 55.5%
【 香り 】
まず濃い香りであることが認識できる。次には、エレガントで心地よい酸味が感じられる。十分な熟成感であるが、ウッディーな印象ではない。癒される甘い香りが心地よい。
しだいにバニラやバタースカッチの香りが現れて、複雑な香りのモルトである。

【  味  】
ジンとくる濃いブドウの含み香。ウッディな深みもあり、ベリー系の香りとバランスしている。奥には伽羅の味わいもある。
[ NO.3 ] シグナトリー インチガワー シェリーカスク 1980-2005 24年 55.6%
【 香り 】
まずヌカ臭さを感じるが、続いてあらわれるフルーツに消されて、爽やかさが全体の印象だ。

【  味  】
上質なシェリー樽熟成の味わい。わずかにこげたゴムはあるが、香ばしさの個性と言ってよい。
[ NO.4 ] ディアジオ レアモルト インチガワー 1976 27年 56.5%
【 香り 】
まずヌカを感じるが、すぐさまエレガントで爽やかな香りに満たされる。花のような香りも素晴らしく、じつに色彩感豊かな香りである。

【  味  】
まず酸味を感じる、鼻にぬけるアルコール感は強い。しだいに濃いブドウに満たされ、盛りだくさんのフルーツとなる。
[ NO.5 ] マキロップチョイス インチガワー 1981-1999 27年 59.5%
【 香り 】
トップノートはヌカの香りであるが、すぐに爽やかな香りに変化する。深々とした印象のモルトだ。

【  味  】
やはりヌカは感じられるが、爽やかさがそれを上回る。わずかなピートの個性がある。
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第115回Connoisseures Club
お題 「レダイグ(トバモリー)」
開催日 2008年7月27日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1マルレダイグ199310年56.5%ジェイムスマッカーサー
2マルレダイグ199512年56.9%ウィスキーエクスチェンジ
3マルレダイグ199014年58.6%G & M
4マルレダイグ197429年51.3%シェルダイグ
5マルレダイグ197430年55.2%シグナトリー
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「トバモリー」である。

  アイランズモルトといえば、タリスカー、ハイランドパーク、アラン、ジュラ、スキャパなど、個性的でメジャーな蒸留所が数多くあるが、このトバモリー蒸留所は別格にマイナーではないだろうか。
  オフィシャルボトルをテイスティングした時の記憶さえもほとんどない。参考までに2000年1月のテイスティングノートを紹介すれば「香り:ライト、味:ブレンデッドのよう」と散々である。
  そんな影の薄い蒸留所ではあるが、今回の5本の印象からいえば、じつに多種の個性があることがテイスティングのメモでのコメント数の多いことから窺い知れる。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] オールドマスターズ トバモリー カスクストレングスコレクション 1993-2003 20年 56.5%
【 香り 】
トップノートはエレガント、しだいにひねたヌカの香りが現れる。奥にはピート香も感じられる。
しばらくすると香りはライトになり、麦芽風味が感じられるようになる。

【  味  】
かつてのボウモアを思わせる、パフューミーな化粧品香で満たされる。
[ NO.2 ] トバモリー ウイスキーエクスチェンジ 482/828 ホッグスヘッド 1995-2007 12年 56.9%
【 香り 】
トップノートは爽やかでライト、ミントの香りがすがすがしい。しだいにひねてヌカっぽい香りが出てくる。さらにトースティーで焦げた香りさえ深まってくる。
香りの変化が大きいモルトである。

【  味  】
ドライで酸味をともなう。かすかにパフューミー。硬い感じの飲み口でやや若さを感じる。
[ NO.3 ] ジャパンインポート スピリットオブスコットランド レダイグ リフィルシェリーカスク 1990-2004 58.6%
【 香り 】
まったりと深みのある香り、軽くキャラメル香が感じられる。ややアルコール感が強い。水あめの香りがあるが、若さからくるものか。
しだいに華やかな香りに変化するとともに、シェリー樽由来の焦げたゴムも感じられるようになる。

【  味  】
こげたゴムの味わい、シェリー樽熟成の個性はあるが、甘くならずどちらかといえば辛い。
[ NO.4 ] レダイグ シールダイグ cask no.5451 1974-2004 29年 51.3%
【 香り 】
スィートでエレガント。フルーツの香りは非常に濃く、トロピカルフルーツに包まれる。 しだいに香ばしい香りとウッディな熟成香が現れ、長熟であることがうかがえる。香りの数はたいへん多い。

【  味  】
こげたゴムの個性はあるがシャープでフルーティー。非常にバランスが取れて、よくできたモルトといえるだろう。
[ NO.5 ] シグナトリー トバモリー シェリーホッグスヘッド 34/230 cask no.3221 1974-2005 30年 55.2%
【 香り 】
甘く砂糖水の香り。しばらくすれば金属っぽい香りが現れる。さらにヌカっぽく、トースティーでもある、シェリー樽の個性か。

【  味  】
まず熟成を感じる、ウッディで渋みをともなう。さまざまな木の香りが感じられるが、上質な樽で熟成されたのであろう。味の数も多く、じつに味わい深い。
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