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Connoisseures Club
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第116回Connoisseures Club
お題 「羽生」
開催日 2008年8月24日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1Other'sゴールデンホース14年57.0%
2Other'sイチローズモルト20008年60.0%
3Other'sイチローズモルト61.0%
4Other'sイチローズモルト199017年54.0
5Other'sイチローズモルト198820年56.0%
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「イチローズモルト」である。

  ブラインドテイスティングをおこない、最も名前のあがらない蒸留所であろう、残念ながらこのモルトだけは一度も飲んだことがないのだから。
  テイスティングしたモルトはもちろん旧東亜酒造で蒸留されたものであるが、シェリー樽をベースとしながらもシェリー樽由来の硫黄臭が少なく、香り高いモルトに仕上がっていた。
  今後リリースされるであろう伊知郎さんの新しいモルトに夢を膨らませつつ、テイスティングノートを読んでいただければ幸いである。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] ゴールデンホース 14年 57%
【 香り 】
シェリー樽の個性、やや焼けた香り、硫黄の香りもある。しだいにエレガントな熟成感がでてくる。
しばらくすれば甘い香りが立ってきて、シェリーとは別のバニラ香が感じられる。さらに木の香りも心地よい。

【  味  】
香りからすると意外にドライ、ジンジンとする飲み口。うまみ成分が多くコクがある。やさしいフルーツも感じられるが奥にはウッディな熟成感もある。
[ NO.2 ] ザ ファイナル ビンテージ オブ ハニュウ 136/418 cask 6095 2000-2008 60%
【 香り 】
シェリー樽の個性、焼けた香りが強い。硫黄の香りもある。しだいに爽やかな桃系のフルーツに満たされる、酸味も心地よい

【  味  】
濃いフルーツ、トロピカルフルーツ系だ。梅の香りもある。フィニッシュはやや湿気ている。
[ NO.3 ] イチローズモルト ミズナラウッドリザーブ 61%
【 香り 】
トップノートはキャラメル香。その後、醤油風味がかすかに出てくる。軽い酸味がある。注意深くすれば、わざとらしい熟成感もある。トースティで香ばしい。

【  味  】
こげたゴムの味わい、シェリー樽熟成の個性。熟成からくる苦味と若さからくるアルコール感の両面を感じられる。
[ NO.4 ] イチローズモルト セブン オブ ハート シェリー 1990-2007 73/636 54%
【 香り 】
やさしいフルーツ香。甘い香りが強い、梅の香りも。やさしい熟成感が感じられるが、砂糖水のような軽い香りに感じることもある。

【  味  】
酸味と湿気た味わい。軽いピートも感じられる。
[ NO.5 ] イチローズモルト クィーン オブ クラブ 1988-2008 185/330 56%
【 香り 】
強いエステル香、有機溶剤の香り。その後やさしく、甘い香りに包まれる。

【  味  】
深々とした甘み。エステリーであるが、苦味成分も多い、酸味とよくバランスしておりよく出来たモルトといえよう。
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第117回Connoisseures Club
お題 「モートラック」
開催日 2008年9月28日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1スペイサイドモートラック198220年55.2%ジェイムスマッカーサー
2スペイサイドモートラック198915年56.7%キングスバリー
3スペイサイドモートラック199313年57.8%ロイヤルマイルウィスキー
4スペイサイドモートラック198818年59.2%クロスヒル
5スペイサイドモートラック198916年59.5%G & M
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「モートラック」である。
  モートラックの立地するダフタウンは、スペイサイドのなかではやや東に位置するが、スペイサイドの個性たるスムーズでありフルーティで華やかな蒸留所が数多く存在する。
  ダフタウンのなかでもグレンフィディック(バルベニー)と並んでメジャーな存在といえる。そのなかでも、シェリー樽を好んで使う蒸留所がモートラックであろう。
  さて、そんなモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] ジェームスマッカーサー カスクストレングスコレクション モートラック 1982-2002 cask no.4174 55.2%
【 香り 】
トップノートはやさしい香り。まろやかなフルーツ香で、じつに上品でエステリー。しだいに甘い香りが立ってくる。
奥には軽いピート香がある。

【  味  】
味もじつにやさしい。いくらでもフルーツが現れる、繊細でほのかな甘みのコンビネーション。フィニシュは静かに、そして長い。
[ NO.2 ] キングスバリー ケルティック モートラック シェリー 216/604 1989 56.7%
【 香り 】
トップノートはややひねた香り。しだいにヌカやタクアンの香り、やや酸化した香りも。シェリー樽の悪い面が出ているが、グラスを回していれば、ほどなくエステリーな面が前に出てくる。

【  味  】
トースティーで香ばしく、シェリー樽の個性。うまみがほどよく感じられる、フィニッシュは湿気た香りが残る。
[ NO.3 ] ロイヤル マイル ウイスキー モートラック 1/324 1993-2006 57.8%
【 香り 】
ひねた香りとタクアンの個性、シェリー樽の個性。しだいに酸味を感じるようになり、炭酸飲料を思わせるような香りが出てくる。注意深くすれば梅の香りも感じられる。

【  味  】
酸味が心地よく、旨み成分が多く味わい深い。フィニッシュがやや湿気ているのが残念だ。
[ NO.4 ] ザ クロスヒル モートラック 1988-2006 59.2%
【 香り 】
わずかにヌカの香り。しばらくすればヌカの香りは消えていき、フレッシュな酸味を伴いフルーティーに変化する。さらにキャラメルの香りが現れ、しだいにそれは深くなる。

【  味  】
シェリー樽の個性、トースティー。シェリーの個性は非常に上品で嫌味は無い。ただしフィニッシュはやや湿気て残る。
[ NO.5 ] ゴードンアンドマクファイルズ モートラック リフィルホッグスヘッド 89/267 1989 16年 59.5%
【 香り 】
程よい酸味があり非常にエレガント。フルーティーでエステリー、ほのかに木の香りがアクセントである。バランスよく香りが現れ、嫌味がまったく無く良く出来たモルトである。

【  味  】
フルーティーで軽く酸味が乗っており、たいへん飲みやすい。軽いピートが香り、ここちよく飲んでいられる。
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第118回Connoisseures Club
お題 「グレンスコシア」
開催日 2008年10月26日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1キャンベルタウングレンスコシア197431年44.9%シグナトリー
2キャンベルタウングレンスコシア199111年57.0%ロンバート
3キャンベルタウングレンスコシア No.93.41991 8年66.1%ソサエティ
4キャンベルタウングレンスコシア199215年66.2%キングスバリー
5キャンベルタウングレンスコシア199213年66.8%アデルフィー
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「グレンスコシア」である。
  グレンスコシアはキンタイヤ半島のキャンベルタウンに立地する。かつては多数の蒸留所が存在し、アメリカの禁酒法の時代にはずいぶん栄えた。 その後、粗製濫造がたたり衰退の一途をたどったということだ。現在残っているのはスプリングバンクとグレンスコシアのふたつのみである。
  スプリングバンク蒸留所の影に隠れてしまい、知名度の低いグレンスコシアではある。実際かつてのオフィシャルボトルはさしたる特徴もなく、熟成感も感じられなかった。 蒸留所の顔たるオフィシャルボトルにしては寂しい限りである。
  そんなグレンスコシアの印象ではあったが、今回の5本はボディも厚く、上品さと深みでおおいに見直したしだいである。 スペックを見ると1990年代の蒸留が4本あるが、しばらくの蒸留所閉鎖後1989年に蒸留を再開している、今回、印象が良いことと関係が深いのかもしれない。
  さて、そんなモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] シグナトリー グレンスコシア バーボンカスク 33/193
1974-2005 cask no.844 31年 44.9%
【 香り 】
非常に綺麗な第一印象。フルーティーでさわやか。マイナスの要素が無い。しだいに甘さと酸味を感じるようになる。

【  味  】
フルーティー、アンド、フルーティー。熟成感十分、酸味がスパイスとなっている。熟成由来の渋味も心地よい。やや軽くはあるがいつまでも飲んでいられるモルトである。
[ NO.2 ] ロンバート(スコッチモルトセールス) グレンスコシア 1991-2002 57.0%
【 香り 】
わずかなヌカやタクアンの香り。軽いピートを伴う、いがいがした香り。その後、炭酸水を思わせる香りがでてくる。リフィルシェリーカスクを感じさせる香り。
しばらくするとキャラメル香が強くでてくるので、バーボン樽熟成かもしれない。

【  味  】
麦芽風味が強い。わずかにピートを利かしている。ピリピリと刺激があり熟成不足か。
[ NO.3 ] SMWS 93.4 グレンスコシア 1991-1999 8年 66.1%
【 香り 】
たいへん濃い香り、深みのあるエステル香。フルーティーではあるがまったりとしている。やや砂糖水の印象があり、熟成が十分進んでいない感じだ。

【  味  】
やや若く甘みをともなう。軽いピートがアクセントだ。アルコール感が強いが、心地よい苦味があり、味のバラエティーで楽しんでいられるモルトである。
[ NO.4 ] キングスバリー ケルテック グレンスコシア 196/197 1992 66.2%
【 香り 】
トップノートはエレガント、相反するがややヌカっぽいところもある。まったりとして深みがある。甘さと安らかな熟成香、酸味もほどほどありバランスが良い。
しばらくすれば、バニラの香りも感じられる。

【  味  】
良い意味で枯れた樽の含み香。ピリピリとしてドライ。
[ NO.5 ] アデルフィ グレンスコシア □/196 cask no.434 1992-2006 13年 66.8%
【 香り 】
まずヌカである。グラスを回していれば次第にエステリーが前に出る。酸味と甘みがバランスしている。ウッディな熟成感が心地よい。

【  味  】
ウッディで熟成が程よい。いろいろな個性がすこしづつ現れ、うまくまとまったモルトといえよう。
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第119回Connoisseures Club
お題 「ベンリネス」
開催日 2008年11月23日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1スペイサイドベンリネス No.36.14197028年48.8%ソサエティ
2スペイサイドベンリネス No.36.34197036年52.7%ソサエティ
3スペイサイドベンリネス199313年55.0%ハリス
4スペイサイドベンリネス198019年58.5%ザ ボトラーズ
5スペイサイドベンリネス198514年61.5%マキロップスチョイス
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「ベンリネス」である。
  ベンリネス蒸留所はスペイサイドのはずれに位置するが、あまり知られていない蒸留所であろう。 巷に出回っているモルトも、ディアジオの「花と動物シリーズ」「レアモルト」と、あとは数えるくらいしかない。
  そんな、ベンリネスであるが実力が高いことは、知る人ぞ知るところである。 今回も数少ないモルトが5本集められたわけであるが、改めてその実力を確認できた次第である。
  さて、そんなモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] SMWS 36.14 ベンリネス 1970-1998 28年 48.8%
【 香り 】
エステリーで非常にエレガント。軽いピートをともなう、酸味もほどよくバランスしている。雑味がいっさい無い、爽やかで艶やか。

【  味  】
フルーティー、フルーティー。しかしそれだけではない、しだいにふくよかになり、ウッディーな含み香が広がってくる。熟成由来のにがみ、しぶみがアクセント。
[ NO.2 ] SMWS 36.34 ベンリネス 1970-2006 36年 52.7%
【 香り 】
エステリー、たいへん深々とした香り。奥には花のような香りがあり、酸味もほどよい。軽いピート香。しばらくするとバニラ香も感じられようになる。次々に出てくる香りに興味はつきない。

【  味  】
エステリーでフルーティー。味わいは深く、広く、味の数も非常に多い。素晴らしい苦味と旨み。秀逸なモルトである。
[ NO.3 ] HARRIS ベンリネス cask no.7014 256/320 13年 55%
【 香り 】
潮っぽい香りが特徴的。麦芽風味あるいは、若さを感じる。軽いピート香、わずかにタクアンの香り。しだいに甘さが出てくる。

【  味  】
やはり麦芽風味、単調な甘み。熟成が足りない。
[ NO.4 ] ザ・ボトラーズ ベンリネス 1980-1999 cask no.3405 58.5%
【 香り 】
フルーティーかつエステリー。たいへん上品な印象。酸味と軽いピート。しだいにバニラの甘い香りが広がる。

【  味  】
アルコール感が強い。フルーティーでウッディー。木の香りが印象的だが、押し出しの強いものではなく、あくまでもさり気ないものである。しばらく飲んでいると甘さが出てきてたいへん心地よい。
[ NO.5 ] マキロップチョイス ベンリネス 1985-1999 cask no.1214 61.5%
【 香り 】
まずヌカあるいはタクアンの香りである。シェリー樽の個性、しばらくするとまったりからエステリーに変化してくる。

【  味  】
トースティーで香ばしい。アルコール感が強く、ピリピリする。湿気っぽさと臭みを感じる。加水でフルーツが出現する。
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第120回Connoisseures Club
お題 「余市」
開催日 2008年12月21日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1Other's余市 No.116.5198618年50.5%ソサエティ
2Other's余市198522年50.7%ウィスキーマガジンライブ
3Other's余市 No.116.12198621年54.2%ソサエティ
4Other's余市198720年55.0%オフィシャル
5Other's余市 12年58.0%オフィシャル
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「余市」である。
  「余市」、日本を代表するモルトのひとつである。
  山崎のモルトに較べると無骨で個性的なものが多く、洗練といった観点では一歩譲ると感じていた。
  ところが今回の5本をテイスティングしてみて印象が変わったのである。実に綺麗で繊細、かつふくよかで深みのあるモルトと感じた。実力としてはまったく山崎に引けをとらない。
  蒸留所のハウススタイルとして、無骨、ピート、濃厚なイメージで商品化していると考えるが、今後、繊細さ、複雑さを備えたモルトも商品化されていくのであろう。
  また今回のボトリングの中にはミズナラ樽熟成を感じさせるモルトもあり、今後のリリースに目を離せない。
  さて、そんなモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] SMWS 116.5 余市 1986-2005 18年 50.5%
【 香り 】
エレガントでエステリー。非常に上品で、香りの項目にマイナスの項目無し。しだいに軽いピート香がでてくる、さらにオレンジ香も。
奥にはクルミの香りも感じられる。さらに時間をおけば、甘いバニラ香が出現する。まったりとしてふくよかだ。
ライトからミディアムボディ。

【  味  】
ウッディな熟成感が素晴らしい、酸味が心地よい。ピートも感じられるが角の取れたものである。
[ NO.2 ] ウイスキーマガジン エディターチョイス 19785-2007 63/243 50.7%
【 香り 】
実に綺麗な香り、明るく鮮やか。爽やかな酸味。時間が経ると深みがでてくるが、軽い臭みも現れる。軽いピート香。さらにバタースカッチの香りも。

【  味  】
まずピートである、鮮やかな酸味が心地よい、さらにフルーティー。ブローラの個性か。
[ NO.3 ] SMWS 116.12 余市 1986-2008 21年 54.2%
【 香り 】
ややヌカを感じるが、すぐさまスィートに変化する。酸味が心地よく、濃いフルーツがどんどん現れる。非常に深みのある香りだ。

【  味  】
ピートが強い。酸味が心地よく、たいへん深みがある。ほどよく熟成しており、おだやかな味わい。うまみも感じられる。
[ NO.4 ] 余市 1987 オフィシャルボトル 20年 55%
【 香り 】
非常に綺麗でエレガント。しかも熟成由来のウッディさが素晴らしい。有機溶剤系のエステル香も爽やかで鮮やか。フルーツ香も申し分ない。

【  味  】
まずウッディな含み香が広がる。酸味を感じたあと、様々なフルーツが次々と出てくる。しばらくすれば、バニラ香や熟成からくるにがみも感じられ、味の数は非常に多い。
ミズナラ樽の個性も感じられる。
[ NO.5 ] 余市 12年 オフィシャルボトル 70thアニバーサリー 58%
【 香り 】
トップノートはエレガント。エステリーで深みがある。しばらくすればバニラの香りが立ってくる。シェリー樽熟成からバーボン樽熟成に変化してくる感じだ。

【  味  】
アルコール感が強い、ただし熟成不足の印象は無い。渋味とフルーツの両立。軽いピート。一見単純ではあるが、味の数は少なくない。
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