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第141回Connoisseures Club
お題 「トミントール」
開催日 2010年9月26日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1スペイサイドトミントール40.0%オフィシャル
2スペイサイドトミントール196736年46.0%ジョンマックドゥーガル ケルティックレジェンド
3スペイサイドトミントール197336年45.9%OMC
4スペイサイドトミントール196738年45.9%ウィスキーエクスチェンジ
5スペイサイドトミントール196638年52.0%ジャックウィバーズ
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「トミントール」である。
  「T」で始まるスペイサイドモルトは没個性。そんな定説がモルト呑みのうちに出来上がっているかどうかはわからないが、タムナブーリン、トーモアなどハウススタイルなぞ、とんと思いつかない。 タムデューにはまだ個性がありそうではあるが。
  そんなくくりの中にあるトミントールである。話題としては、一時期ヘアトニック型のオフィシャルボトルで有名となったが、特に印象に残るモルトではなかった。
  そして今回の5本であるが、とんでもないスペックのモルトが揃えられていた。1本目のオフィシャルボトルは別にして、後の4本はすべて35年オーバーだ。
  しかしブラインドテイストで行われるこのモルトの会では、そんなスペックはなんの役にも立たない。
  メンバーの間では非情にも、絶賛のコメントはいっさい出てこない。わたしにいたっても、4本目に熟成香を感じるくらいで、まさか長熟ばかり並んでいるとは思いもしなかったのである。
  さて、そんなことで結論としては書き出しの通り、あまりパッとしない蒸留所というイメージは変わることはないということである。
  さて、今月のモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] オフィシャルボトル トミントール ウィズ ア ピーティ タン 40%
【 香り 】
トップノートはイオウの香り。奥にはエレガントな香りもあるが、やや麦芽風味も。しばらくするとピートの香りが強くなる。

【  味  】
トースティーでかつ、麦芽由来の甘みを感じさせる。かなりピーティ。
味の数は少ない。
[ NO.2 ] ジョン マクドゥーガル ケルティックレジェンド トミントール ラムカスク フィニッシュ 1967-2003 35年 46%
【 香り 】
まず酸味を感じたあとエステリーな香りが広がる、たいへん爽やかだ。しばらくするとキャラメル香も出てくる。リフィルバーボン樽であろうか。

【  味  】
フルーティではあるがドライで辛い。注意深くすれば雑味も感じる。わずかにキャラメルの味わいも感じられる。
[ NO.3 ] オールド モルト カスク トミントール 1/215 1973-2010 36年 45.9%
【 香り 】
酸味を感じる、その酸味は晴れ渡った青空のようである。とてもピッチの高い酸味だ。その後キャラメル香がでてくる。ミディアムボディ。

【  味  】
フルーティであるが、苦味を感じる。ドライで辛い。味の数は少なくはないが単調だ。
[ NO.4 ] ウイスキーエクスチェンジ トミントール ホッグスヘッド cask.no.4483 1/202 1967-2006 38年 45.9%
【 香り 】
トップノートは軽いイオウの香り、すぐさまエステリーとなりイオウは消える。ここちよい酸味。エステリーなバーボン樽の個性が強い。
しだいに押し出しの強くない熟成香が感じられるようになる。

【  味  】
エステリーを感じたあと、軽いが上質でウッディな樽香が広がる。ほどよい熟成である。しかしながらドライで辛い。
[ NO.5 ] ジャック ウイバース トミントール ベリーダークシェリー cask no.5260 1/120 1966-2004 38年 52%
【 香り 】
まず赤い色に驚かされる。トップノートは極めてトースティ。まったりと濃い香り、イオウの香りも強い。
しだいにエステリーに変化してくるが、基本はトースティな香りだ。かすかにキャラメルの香り。

【  味  】
イオウの含み香と焦げたゴム、シェリー樽の個性。酸味があることで、こってりしたシェリーの個性がやや緩和されている。
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第142回Connoisseures Club
お題 「余市」
開催日 2010年10月24日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1Other's余市 No.116.6198718年54.1%ソサエティ
2Other's余市198820年55.0%オフィシャル
3Other's余市198722年58.0%オフィシャル cask No.112788
4Other's余市199117年63.0%オフィシャル cask No.129445
5Other's余市198919年63.0%オフィシャル cask No.126451
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「余市」である。
  余市のお題、実は二度目である。前回の前置きを記してみると

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山崎のモルトに較べると無骨で個性的なものが多く、洗練といった観点では一歩譲ると感じていた。
ところが今回の5本をテイスティングしてみて印象が変わったのである。実に綺麗で繊細、かつふくよかで深みのあるモルトと感じた。実力としてはまったく山崎に引けをとらない。
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  なぜこれを引き合いに出したか、それは今回もまったく同じような印象をもったからだ。山崎に引けをとらないことを前回認識していながら、今回それを忘れていて余市の素晴らしさを再認識した次第である。
  さて、今月のモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] SMWS 116.6 余市 バーボン樽 1987-2005 18年 54.1%
【 香り 】
トップノートはスィートで爽やか。しだいにエステリーかつフルーティーな香りで満たされる。奥にはややヌカの香りがある、香りの数はたいへん多い。
しだいにピート香が強く感じられるようになる。

【  味  】
シャープなピートで満たされる。かすかな熟成感が心地よい。味の数は多いがピートにマスキングされて、その他の味わいは非常に遠くに感じられる。
[ NO.2 ] オフィシャルボトル 余市 余市蒸留所 20年貯蔵 1988年 20年 55%
【 香り 】
非常に濃いフルーツの香り、また香りの立ちも早い。その後シェリー樽由来の香りが感じられるようになる。
しだいにトースティーな香りが強くなるが、それにバランスする酸味を持ち合わす。フルーツ香はたいへん上質なもので心地よい。
さらに時間を経るとカルピスの香りも出てくる。

【  味  】
味はまさにシェリー樽の個性で、たいへんトースティー。基本はこげたゴムであるが、下品になる一歩手前で留まっている。あじわいは単調だ。
[ NO.3 ] オフィシャルボトル 余市 NIKKA SINGLE CASK MALT WHISKY Seller NO.7
cask no.112788 新樽 1987-2009 58%
【 香り 】
まずトップノートから、素晴らしいと感じられる香りがたくさん飛び込んでくる。それは深みのあるウッディな香りと、上質なキャラメルの香り。
言葉からすれば、少々押し出しが強いのではと危惧されるかもしれないが、爽やかなフルーツ香と、エステリーな香りも併せ持っているので、くどくはならない。
素晴らしい熟成香である。

【  味  】
シェリー樽の個性をわずかに感じるが、それは良い意味でのものだ。熟成由来の渋みや木の含み香が素晴らしい、あじわいはたいへん複雑。
たいへん美味いモルトである。
[ NO.4 ] オフィシャルボトル 余市 NIKKA SINGLE CASK MALT WHISKY 5th anniversary
cask no.129445 新樽 1991-2008 17年 63%
【 香り 】
まずシェリー樽の個性が広がる。典型的なシェリー樽の香りだが、くどくは感じられない。トースティーかつフルーティー。
ふくよかなキャラメルの香りもあり、香りの数はたいへん多い。

【  味  】
シェリー樽の個性をわずかに感じる、香りほどシェリーは強くない。熟成由来の苦味が心地よい。
しだいにエステリーかつフルーティーな味わいとなる。
[ NO.5 ] オフィシャルボトル 余市 NIKKA SINGLE CASK MALT WHISKY Seller NO.15
cask no.126451 新樽 1989-2008 63%
【 香り 】
トップノートはシェリー樽の香り。ウッディな熟成香が素晴らしい、奥にはしっかりとしたフルーツ香が。
香りの数は多く、エレガントな香りもあり、たいへん贅沢だ。

【  味  】
シェリー樽由来の味わい。ピリピリ感が強い、アルコール度数が高いのかもしれないがアルコール臭さは感じられない。
旨みが強く感じられる、たいへんウッディ。
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第143回Connoisseures Club
お題 「マノックモア」
開催日 2010年11月28日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1スペイサイドマノックモア199118年50.0%ダグラスレイン
2スペイサイドマノックモア199216年53.8%エクスクルーシブモルツ
3スペイサイドマノックモア199011年59.8%ジェームスマッカーサー
4スペイサイドマノックモア197422年60.1%レアモルトシリーズ
5スペイサイドマノックモア198415年60.7%マキロップスチョイス
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「マノックモア」である。
  オフィシャルボトルのブラックウイスキーが有名ではあるが、それ以外にオフィシャルボトルとしては花と動物シリーズやレアモルトがあるのみだ。
  そんなマイナーな蒸留所であるが、過去のテイスティングノートを見ると、SWMSの64.10、64.15が見つかった。印象をまとめるとバーボン樽の個性や酸味、甘みを感じているようだ。
  今回の5本にそれが感じられるかどうか、興味深いところである。
  さて、今月のモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] オールドモルトカスク マノックモア one/288 1991-2009 18年 50%
【 香り 】
トップノートはたいへん上品な香り。しだいに香りは開き、トロピカルフルーツが出てくる。
軽いミントの香りと、酸味。かすかに麦芽風味。

【  味  】
フルーティではあるが意外にドライ。加水すればドライな印象が無くなり、フルーティ、アンド、フルーティ。非常に明るい印象だ。
[ NO.2 ] エクスクルーシブモルト マノックモア cask no.6600 one/234 1992 16年 53.8%
【 香り 】
香りの立ちが遅い。しだいにミントの香りと甘い香りが立つ。
さらに時間をおけば、まったりとした香りとなる。キャラメルの香りが感じられる、バーボン樽熟成か。

【  味  】
トロピカルフルーツの味わい、フルーティーではあるがドライだ。しだいに濃い葡萄の含み香も。味にうまみを感じる。
[ NO.3 ] ジェームスマッカーサー マノックモア cask no.2755 1990-2001 59.8%
【 香り 】
フルーティーとミントがバランスしている。ミントの香りは、たいへん優しいものだ。注意深くすると奥に熟成香がある。しだいにまったりとした香りに変化してくる。

【  味  】
フルーティさが心地よい。ただしドライで甘みが少ない。しだいにうまみ成分が広がり、味わい深いモルトとなる。
さらに爽やかなフルーツから、深い香りのトロピカルフルーツに変化する。
[ NO.4 ] レアモルト マノックモア 1974-1977 22年 60.1%
【 香り 】
わずかなピートを感じる。次に酸味を感じさせる香り。アルコール感はたいへん強い。
    しだいにフルーティーさが開いてくる。

【  味  】
かすかにウッディーな味わい、熟成からくるものか。さらに上質なフルーツが広がる、口に含んだ旨みも心地よい。香りより味に素晴らしさを感じるモルトだ。
[ NO.5 ] マキロップチョイス マノックモア cask no.3696 1984-1999 60.7%
【 香り 】
トップノートはシェリー樽の香り。たいへんトースティーだ。くどいと感じるぎりぎりのところでとどまっている。

【  味  】
シェリー樽由来の味わい。やはりトースティー、味もやはり嫌味になる一歩手前で踏みとどまっている。
シェリーだけで終わらない、複雑な含み香がある。
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第144回Connoisseures Club
お題 「クライネリッシュ」
開催日 2010年12月26日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1ハイランドクライネリッシュ197138年47.9%ダグラスレイン
2ハイランドクライネリッシュ198227年52.6%ジョンミルロイ
3ハイランドクライネリッシュ198921年54.0%ウィスキーエージェンシー
4ハイランドクライネリッシュ198323年55.3%ダグラスレイン
5ハイランドクライネリッシュ No.26.34197231年58.7%ソサエティ
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「クライネリッシュ」である。
  クライネリッシュの印象といえば、ヌカ、まったり、麦芽風味、私の中ではここ最近あまり好印象は無かった。
  今回テイスティングを進めていくと、上質のフルーツ、スィートといったあじわいが強く、上記のようなイメージのメモはほとんど見当たらないのだ、そんなことで最後まで蒸留所の名前は浮かばなかった。 会の終盤にオフィシャルボトルを出されて初めてクライネリッシュの名前が出てきたのである。
  ところが、2005年12月のテイスティングノートの書き出しにはこう記されていた。

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結論からいえば、クライネヌッシュ好きにはちょっとショックだったと思う。ブラインドでテイスティングを進めていくと、上品、高貴、爽やかとおよそクライネヌッシュらしくないメモが書き連ねられていくのである。
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なんと今回と同じような印象のコメントを残していた。
まったく、頭の中に出来上がるハウススタイルなんぞ、当てにならないものである。
  さてクラブメンバーの中でも人気の蒸留所ではあるが、過去ログを見ると実に5年ぶりの登場だ。そんなことから満を持してサーブされた5本であるといっておこう。
  さて、今月のモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] オールドモルトカスク クライネリッシュ リフィル ホッグスヘッド one/145
1971-2009 38年 47.9%
【 香り 】
甘く爽やかな香り、たいへんやさしい香りである。バランスがとれて優等生的な印象である。
上質な果実香、わずかにメロン風味。しだいに酸味のアクセントがついてくる。奥には控えめな熟成香。

【  味  】
最上のフルーツがいくつも現れる。もも、リンゴ、レイチ、葡萄、名前を出したらきりが無い。心地よい苦味もある。
[ NO.2 ] ジョン ミルロイ クライネリッシュ リフィル ホッグスヘッド cask no.5886
1982-2010 27年 52.6%
【 香り 】
ややまったり、しだいにスィートに変わる。わずかにミント。奥には軽いピートが感じられる。じっくりと香りを嗅いでいると上質なフルーツ香が現れる。
さらに時間をおけば、こってりとしたキャラメル香も出てくる。

【  味  】
たいへん濃いフルーツの味わい、それも上質で素晴らしいフルーツだ。濃い味わいは長く続く
[ NO.3 ] ウイスキー エージェンシー クライネリッシュ one/166 1989-2010 21年 54%
【 香り 】
トップノートはミントの香りで、かつスィート。しだいに素晴らしいフルーツが湧き出てくる。

【  味  】
エステリーな味わい、バーボン樽由来のものか。奥にはさりげない熟成感がある。味に旨みを感じさせる。
[ NO.4 ] オールドアンドレア クライネリッシュ ラムフィニッシュ 6months one/254
1983-2006 23年 55.3%
【 香り 】
さわやかなフルーツ香。たいへん明るいイメージ。しだいにバニラの香りが見え隠れするようになる。上質な砂糖菓子の香り。

【  味  】
たいへん濃い味わいで、ウッディな熟成香が素晴らしい。また程よい苦味が長期熟成を感じさせる。
いつまでも味わっていたいモルトである。もちろんフィニッシュは長い。
[ NO.5 ] SMWS 26.34 クライネリッシュ one/238 1972-2004 31年 57.8%
【 香り 】
たいへん濃い香りだ。香りの立ちが早く、分かり易い香り。上質なシェリー樽の印象、それはファーストフィルではなく、セカンドフィルかサードフィルで長く寝かした印象だ。
ややヌカの香りがある。香りの数はたいへん多く、フィニッシュは長い。

【  味  】
甘さと酸味が程よくバランスしている。たいへん濃い味わいであるが、アルコール感も強い。
しだいにアルコールに慣れてくると、多数のフルーツを味わうことができるだろう。
以下に2004.12.12のSMWS試飲会における、26.34 クライネリッシュのテイスティングノートを記しておく。
【 香り 】
さまざまなフルーツが香り、さわやかにみたされる。軽いピート香

【  味  】
フルーツの競演。さわやかな酸味とともに幸せな気分になる。
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第145回Connoisseures Club
お題 「ボウモア」
開催日 2011年1月23日
参加者 13名
1 2 3 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1アイラボウモア199020年52.0%ダグラスレイン
2アイラボウモア199316年53.8%ウィスキーエージェンシー
3アイラボウモア199017年54.1%デュワーラトレー
4アイラボウモア199317年54.6%ウィスキーエージェンシー
5アイラボウモア199416年55.3%DBR
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「ボウモア」である。
  独特の化粧品香、パフューミーな個性でハウススタイルを確立していたボウモアであるが、1990年代サントリーの資本が入るようになり、それ以降に蒸留されたものは、その特徴的な個性が無くなった。
  モルト自体のレベルでいえば、今日のボウモアの方が上といえるかもしれないが、あの独特の個性は残しておいて欲しかったのも事実である。

  ずいぶん昔の話になるが、このモルトの会である有名な事件があった。その夜のお題は「ボウモア」で、一本目がオフィシャルボトルの12年だった。
  会が始まってまもなく、ある人物が一本目のモルトを「ボウモア」と言い切ってしまったのである。ブラインドテイスティングで行われる会なので、その後の進行が台無しになったのは言うまでも無い。
  その人物は私なのだが、ボウモアに敏感な私をいつか騙してみようという企画がずいぶん昔から画策されており、今回ついにその日を迎えたのだった。
  結果をいってしまえば私の完敗であった。そのくらい現在のボウモアには、かつての個性であるパフューミーさは無いと言い切れる。

  また昨今、ボウモアといえばトロピカルフルーツといわれているが、ブラインドテイスティングする限りそんな印象も無かったことを報告しておく。
  さて、今月のモルト5本を紹介しよう
[ NO.1 ] オールドモルトカスク ボウモア one/150 1990-2010 20年 52.0%
【 香り 】
エレガントな香り、程よく酸味が香る。しだいにミントの香りも立ってくる。やや薄い香りといえる。

【  味  】
酸味を感じる味わい、その後軽いピートが出てくる。程よい甘さが心地よい。ピートだけに終わらないモルトと言える。
[ NO.2 ] ザ・パーフェクトドラム ボウモア one/222 1993-2010 16年 53.8%
【 香り 】
香りの立ちが遅い。ややヌカの香りが感じられるが、しばらくすると消えていく。酸味を感じさせる香り。湿気っぽい香りも見え隠れする。

【  味  】
まずはピートだ、ただしヨードは感じない。ほどよい甘さ、わずかにフルーティー。
[ NO.3 ] デュワ・ラトレー カスクコレクション ボウモア バーボン 1990-2007 17年 54.1%
【 香り 】
まず感じるのは埃臭い香り、独特な香りだ。しだいにキャラメル香が立ってくる、軽い熟成香なのかもしれない。わずかなピート香。

【  味  】
強いピート、しかしヨード、クレオソートは無い。ウッディな個性、熟成を感じる。しぶみが心地よい。
[ NO.4 ] ザ・パーフェクトドラム ボウモア one/226 1993-2010 17年 54.6%
【 香り 】
たいへん鮮やかな香り、透き通る酸味。スィートでフルーティー。よく香ってみると、いがいがした香りがある、ピート由来のものか。

【  味  】
中程度のピートと甘み。しだいにフルーティーな含み香が感じられるようになる、酸味も心地よい。複雑な味わいがありそうだが、ピートにマスキングされてほとんど感じることができない。
[ NO.5 ] ベリーブラザーズ アンド ラッド ボウモア cask no.1701 1994-2010 55.3%
【 香り 】
甘さを感じさせる香り。良い意味で麦芽風味。奥には金属っぽい香りがする。ややヌカの香りがあるが、酸味があるのでそれほど嫌味にならない。

【  味  】
まず甘さが感じられる、その後中程度のピートが広がる。かすかに熟成が感じられるが、かなり弱いものだ。ややトースティー。
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