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Connoisseures Club
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第206回Connoisseures Club
お題 「カリラ」
開催日 2016年2月28日
参加者 13名
1 3 2 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1アイラカリラ 10年57.3%シグナトリー
2アイラカリラ200211年57.7%G & M
3アイラカリラ198030年50.1%モルトマン
4アイラカリラ No.53.99199312年61.2%ソサエティ
5アイラカリラ  61.3%オフシャル
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「カリラ」 である。

  9度目の登場となるカリラであるが、ラフロイグ、ラガブリンとボトラーズ物はなかなか手に入らないアイラモルトの中にあって、比較的入手しやすいということで最多出場のカリラである。
  9回目ともなるといろいろ趣向が凝らされていて、今回は長熟でアイラモルトはどう変わるか、そんなテーマで会は進められた。出されたモルト5本のうち1本だけ長熟のモルトが配されていたのであるが、それを当てようというのだ。

  結論から言えば、一本だけたいへん特殊であったので判別可能であったが、長熟ではなく若いと感じた一本。
  とにかく個性的なそのモルトは、アイラとは思えない味わいで、これを長熟と口に出すには勇気のいることである。詳細はテイスティングノートで報告しよう。

  過去のテイスティングノートによって回答を導けば、長熟になっても味においてピートはほとんど失われる事は無いが、熟成と共に香りの複雑さや深みは増し、相対的にピートは弱くなってくる。それに当てはまるのはNO.2であるが、回答はそうならないところがまたモルトを飲むの楽しさなのかもしれない。

  さて、今回の5本を紹介することにしよう。
[ NO.1 ]シグナトリー カリラ 3971 DAYS OLD bottle no.21 57.3%
【 香り 】
トップノートは酸味のある香り、ミントも爽やか立つ。奥にピートが感じられるがエレガントなフルーツに消されていく。しだいにキャラメルが強く出てきてバーボン樽熟成を予感させる。ややヌカの香りも。 。

【  味  】
ピートが前面にでる、ただし深みがあり熟成を感じる。しだいに樽の個性もしっかり感じられるようになり充実した味わいとなる、酸味も程よく利いている。
[ NO.2 ] GM エクスクルーシブ カリラ cask no.8356 2002-2013 57.7%
【 香り 】
エレガントなフルーツと甘い香りが心地よい。時折ピートが、いがいが感を伴なって現れる。フルーツは北国系で爽やか、わずかに熟成由来の香りも。

【  味  】
深みのある含み香、ピートも強い。ピリピリ感も強いのはアルコール度数のせいか。
[ NO.3 ] ザ・モルトマン カリラ 1980 30年 50.1%
【 香り 】
若い、とにかく熟成が少ない。あのリトルミルのような濡れたダンボールの香りだ。ニューポットのような香りも感じる。砂糖水を連想する香りも。

【  味  】
フレッシュなフルーツの含み香。ピリピリ感じるのは熟成が少ないせいか。やはり味にも濡れたダンボールが付きまとう。
[ NO.4 ]SMWS 53.99 カリラ 1993-2006 12年 61.2%
【 香り 】
トップノートはとにかくピート、かなりヘビーな物だ。ジャーキーの香りも強くアイラの典型といえる。程よい酸味がアクセント。

【  味  】
もちろん味もヘビーなアイラである、ピートは強くシャープなものである。アルコール感も強くやわな飲み手を寄せ付けない。
[ NO.5 ] オフィシャルボトル ナチュラルカスク カリラ 61.3%
【 香り 】
ピート香は強いが、爽やかな香りも抜けていく。しばらくすれば甘い香りとバニラの風味、バーボン樽由来のものであろうか。

【  味  】
柑橘系フルーツと強いピート、たいへん飲みごたえがある。アルコール感は強いが、酸味が心地よく度数は気にならない。
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第207回Connoisseures Club
お題 「カーデュ」
開催日 2016年3月27日
参加者 13名
1 3 2 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1スペイサイドカーデュ198426年55.3%ブラッカダー
2スペイサイドカーデュ198625年54.8%ダンカンテイラー
3スペイサイドカーデュ198427年52.6%ウイスキーエージェンシー
4スペイサイドカーデュ No.106.11197026年57.2%ソサエティ
5スペイサイドカーデュ19732760.02%レアモルトシリーズ
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「カデュー」 である。

  今回初めての登場となるカデューである。初めてには訳があるというもので、今まで5本揃えるのが難しい蒸留所を幾度も登場させたこの会ではあるが、カデューのボトラーズ物を並べるのがいかに困難かの証であろう。
カデューは言わずと知れたジョニーウォーカーのキーモルトである、ジョニーウォーカーの出荷量を考えると、大半がブレンデッド用に回されてしまうのかもしれない。かく言う私もオフィシャルボトルしか飲んだことが無いのである。

  オフィシャルボトルを飲めば、この蒸留所が典型的なスペイサイドモルトであることが分かるが、シングルカスクとなると印象はどうなるか興味深いところではある。

  さて、今回の5本を紹介することにしよう。
[ NO.1 ]ダンカンテイラー カデュー cask no.789 72/202 1986-2011 25年 54.8%
【 香り 】
トップノートはミントとフルーツ、たいへん爽やかである。しだいにエステリーな深みが増し、高貴な香りが加わりエレガントな印象になってくる。 。

【  味  】
一転してアルコール感が強く、ピリピリとしている、若さに通ずるものだ。一方旨み成分が多く感じられ、味わい深い。基本的にはフルーティーなモルトである。
[ NO.2 ] ブラッカダー カデュー ホッグスヘッド 211/268 1984-2011 26年 55.3%
【 香り 】
トップノートはミントとハッカ。その後フルーツが何種類も現れるが、北国フルーツである。しだいに香りが開いてくると、キャラメルやバニラの個性を感じるようになる。

【  味  】
旨み成分をまず感じるが、すぐさま甘みと渋みを認識する。深みのある味わいだが、重いフルーツの印象がある。
[ NO.3 ] ザ・ウイスキーエイジェンシー カデュー EXバーボン 1984-2011 27年 52.6%
【 香り 】
やさしいフルーツの個性、かつエレガントに香る。フルーツの数はたいへん多く色とりどり、エステリーな香りも付加される。酸味が高次元でバランスしている。
しだいに深みが増すとキャラメルの香りが感じられる。

【  味  】
たいへんフルーティだが、樽由来の渋みや苦味も。香りほどの複雑さが無く、どちらかといえば単純な味わい。
[ NO.4 ]SMWS 106.11 カデュー 1970-1996 57.2%
【 香り 】
濃厚なフルーツ香がすぐさま感じられる。さらにたいへんエレガントなエステル香が立ってくる、素晴らしい香りに満たされ幸福感すら感ずる。
フルーツの数はたいへん多く、かつ複雑に香る。樽由来の熟成感も十分だ。

【  味  】
フルーティではあるが、良い意味での渋み、苦味も感じられる。ウッディな含み香も素晴らしく、様々な味わいが複雑に絡み合う素晴らしいモルト。
[ NO.5 ] UD レアモルト カデュー bottle no.4366 1973-2000 27年 60.02%
【 香り 】
香りの立ちが遅い、しばらくするとミントが香りだす。グラスを回していればフルーティーな個性が出てくる、たいへんやさしいフルーツだ。
さらに時間を置けばキャラメルの香りも見え隠れする。

【  味  】
まずは甘さが広がる。アルコール感が強くピリピリする。フルーティではあるが味の数は多く無い。
加水しても印象は大きく変わらない。
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第208回Connoisseures Club
お題 「アラン」
開催日 2016年4月24日
参加者 13名
1 3 2 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1アランアラン199618年52.6%ブラッカダー
2アランアラン  56.9%BAR シンク 記念ボトル
3アランアラン No.121.619985年58.8%ソサエティ
4アランアラン20054年58.4%オフィシャル
5アランアラン  56.4%オフィシャル
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「アラン」 である。

  若い蒸留所であるので、モルトの会としては初めての登場である。といっても1995年のオープンなので、すでに21年が経過している。
  オープン当初は熟成を速くするため、小容量の樽で熟成させていると考えるのが妥当で、バーボン樽を多用したと思われる。実際、過去にテイスティングしたアランはバーボン樽の個性であるキャラメルやバニラが強く出ていたように思う。
  今回はオープンした翌年1996年蒸留のモルトが一本含まれている。アランの中ではもっとも長熟な一本であり、長熟を前提としたアランのモルトがどう作りこまれたか、たいへん興味深いところだ。

  さて、今回の5本を紹介することにしよう。
[ NO.1 ]ブラッカダー アラン cask no.1830 409/506 1996-2014 18年 52.6%
【 香り 】
トップノートは濃厚なエステル香。南国フルーツの競演である。冷静になってみればセメダイン香とも取れる。 。

【  味  】
やはりエステリーな含み香は強い、甘さもしっかりあって心地よい。セメダインの個性は、人によってはわざとらしいと感ずるかもしれない。
わずかにピートを見つけることができる。ゆっくりと飲んでいれば、樽由来のウッディな個性や、わずかなシェリー樽の個性も感じられる。
[ NO.2 ] バー・シンク・記念ボトル アラン cask no.421 110/156 2000 55.3%
【 香り 】
トップノートはミント、わずかなヌカも感じられる。スパイシーではあるが甘い香りも。やや硬い香りとザラッとした印象。しばらくグラスを回していればバニラが立ってくる。

【  味  】
スパイシーでドライ。フルーティではあるが、香りは弱いものだ。アルコール感が強くぴりぴりする。やや湿気た印象も。
[ NO.3 ] SMWS 121.6 アラン 1998-2004 5年 58.8%
【 香り 】
フルーティーだが、甘さは少なくスパイシー、北国系フルーツだ。しだいに華やかな香りも出てくる、奥にはバニラの香りも

【  味  】
深みのあるフルーツが広がる、かすかにピートも。基本的にはドライだ。
[ NO.4 ]オフィシャルボトル アラン ピーテッド・アラン cask no.129 2005-2009 4年 58.4%
【 香り 】
スタンダードなフルーツ香、数種類のミックスジュースだ。ややライトに香り、時間とともに深みは出てくることは無いが、爽やかさと酸味は出る。

【  味  】
フルーティではあるが、味が単純でドライ。わずかにピートを感じる。
[ NO.5 ] オフィシャルボトル アラン バーボン 5年 56.4%
【 香り 】
えぐみを感じる香り、ざらっと重たい香り。甘い香りとヌカの個性、シェリー樽熟成を感じさせるが、酸味とバニラもある。

【  味  】
まずピートを感じるが、すぐさまフルーティに。キャラメルやシェリー樽の個性もあり、マルチな味わい、だがどれも軽いものだ。
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第209回Connoisseures Club
お題 「クラガンモア」
開催日 2016年5月29日
参加者 13名
1 3 2 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1スペイサイドクラガンモア198920年50.0%ダグラスレイン
2スペイサイドクラガンモア 22年56.3%ケイデンヘッズ
3スペイサイドクラガンモア199713年56.9%オールドマスターズ
4スペイサイドクラガンモア No.37.69198728年58.1%ソサエティ
5スペイサイドクラガンモア198919年60.4%クライスデール
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「クラガンモア」 である。

  クラガンモアといえばシックスクラシックモルトのひとつで、スペイサイドモルトの代表格として認知されている。

  しかしテイスティングしてみると、意外にもピートが隠れていてハイランドモルトではないかと思ってしまうこともしばしばだ。
  過去ログを見て頂くとわかるが、ピートの単語が多く確認できる。

  その昔はモルティング作業にどの蒸留所もピートを使っており、スペイサイドといえどもピートはそこそこ効いていたのかもしれない、と考えてしまうのだ。そんな理由で「クラシック」スタイルなモルトとして選ばれたのかもしれない。

  さて、今回の5本を紹介することにしよう。
[ NO.1 ]オールドモルトカスク クラガンモア リフィルホッグスヘッド 1/317
1989-2009 20年 50%
【 香り 】
トップノートはエステリー、たいへん穏やかに香る。しばらくグラスを回していれば、深い香りに変化してくる。わずかなピート香。 。

【  味  】
口に含めば、すぐさま幾つものフルーツが広がる、それもたいへん深みのあるフルーツだ。
[ NO.2 ] ケイデンヘッズ クラガンモア 22年 56.3%
【 香り 】
エステリーでミントを感じるトップノートであるが、香り自体が弱く時間を掛けてノージングしていきたい。
しだいに香りは開き、エレガントなローズの香りや、リンゴの香りが出てくる。

【  味  】
軽めのフルーツ、アルコール感がありドライと感じる。
[ NO.3 ] オールドマスターズ クラガンモア バーボンカスク cask no.1511
1997-2010 13年 56.9%
【 香り 】
「スーパー・セメダイン」まさにそんな単語が当てはまる、こんなに強い有機溶剤香は初めてである。さらに甘い香りも強く出る。

【  味  】
味わいもまさにセメダイン、甘さが単純でそれほど熟成していないと感じる。
[ NO.4 ]SMWS 37.69 クラガンモア リフィルホッグスヘッド 1/188 1987 28年 58.1%
【 香り 】
エステリーでエレガント。甘さが広がり、それにバランスする酸味がある。とがったところが無く、スタンダードなスペイサイドスタイル。

【  味  】
上質なフルーツ、程よい酸味と甘さ。しだいに深みや旨みが増してくるが、基本的にエレガントなスタイルだ。
加水すれば、わずかにウッディな樽香も。
[ NO.5 ] クライズデール クラガンモア cask no.0081/1971 1/251 1989-2009 19年 56.4%
【 香り 】
無機質な硬い香りである。しばらくすればエステル香が出てくるが弱いものだ、わずかにピート香も。

【  味  】
麦芽風味、ピリピリ感もあり、やや若さを感ずる。じっくり飲んでいれば旨みが感じられる。
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第210回Connoisseures Club
お題 「グレンモーレンジ(ウエストポート)」
開催日 2016年6月26日
参加者 13名
1 3 2 4 5
1 2 3 4 5
No地区蒸留所ビンテージ年数度数備考
1ハイランドウエストポート199517年49.7%リキッドサン
2ハイランドウエストポート199915年51.1%BBR
3ハイランドウエストポート199519年52.0%モリソン & マッカイ
4ハイランドウエストポート199718年53.9%セレブレーション オブ カスク
5ハイランドグレンモーレンジ No.125.6199511年57.4%ソサエティ
テイスティングノート
山崎 白秋記
  今月のお題は、「グレンモーレンジ」 である。

  グレンモーレンジは、ブレンデッドウイスキーのためにモルトを供給していないことで有名であり、またモルトも門外不出でオフィシャルボトルしか見ることが出来なかった蒸留所であった。
  だが、時代の流れなのか現在のオーナーはモエヘネシー・ディアジオである、独立を守っていたグレンモーレンジとしては残念なことである。しかし幸か不幸か、門外不出であったモルトがウエストポートとしてボトラーズ物として流通するようになったのである。

  グレンモーレンジとしては名乗ることが出来ないので、苦肉の策としてティースプーン一杯の他酒をブレンドして出している。もちろん、ティースプーン一杯であるので限りなくグレンモーレンジと思っていただいて良い。

  ファンならずともグレンモーレンジのシングルカスクはどんな物か、興味津々だと思う。

  さて、今回の5本を紹介することにしよう。
[ NO.1 ]リキュッドサン ウエストポート リフィルホッグスヘッド 1/221
1995-2013 19年 49.70%
【 香り 】
トップノートはミント、軽い酸味を伴なう。ややドライに感ずる時もあるが、奥にはキャラメルのまったりした香りも。

【  味  】
フルーティで非常に華やか。心地よい甘さを伴なう。
[ NO.2 ] BBR ウエストポート cask no.800069 1999-2014 15年 51.1%
【 香り 】
フルーティに香るが、香りの立ちが遅い。わずかに若さを感じるのは麦芽風味のためか。

【  味  】
ドライでライトボディ。アルコールの甘さを感ずる、味わいは単純だ。
[ NO.3 ] ウイスクイー ウエストポート ホッグスヘッド 1995 19年 52.0%
【 香り 】
香りが弱く、注意深くしていなとトップノートを感じ取ることが出来ない。フルーティな中にわずかなキャラメル香を見つけることが出来る。しだいにエレガントな香りが開き、上質なフルーツの香りがいくつも感じられるようになる。

【  味  】
味わいもフルーツが幾重にも重なり複雑だ。加水すればさらにエレガントに変化し、熟成由来の苦味も感じられるようになる。味の数はたいへん多い。
[ NO.4 ]カーンモア セレブレーション・オブカスク ウエストポート ホッグスヘッド
bottle no.46/158 1997-2015 53.9%
【 香り 】
トップノートはエレガント。わずかに木香を伴ない長熟を予感させる。加水すればエレガントな印象はさらに深まってくる。

【  味  】
エレガントなフルーツの競演。良い意味での苦味を伴なう。アルコール感が強い時もあるのが、わずかなウィークポイントか。ほんのりとした樽香が心地よい。
[ NO.5 ] SMWS 125.6 1995-2006 11年 57.4%
【 香り 】
まったりとした深みのある香り。樽香は強く無いが、熟成感を感ずる香りだ。やや硬質な酸味を伴なう。しばらくすればエステリー感が増してくる。

【  味  】
フルティーな印象が強いが、やや単純。トースティでやや湿気て感じる時もあるが、おおむね樽を意識した味わいが心地よい。加水すれば熟成感がひらいてくる。
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